シーモアのゼロトルク、低トルクの考え方(詳細版)
- seemorejapan
- 6月20日
- 読了時間: 4分
元来低トルクであるシーモアのゼロトルク、低トルクの考え方について、その考え方をもう少し詳細に説明させていただきます。
最近、業界では、「ゼロトルクパター」が話題になっています。ゼロトルクって一体何なのでしょう?
フェースが開閉しない? 竹トンボのようにシャフトを中心にくるくる回る? トウアップになっている?
明確な定義はないようなのですが、パッティングに有効な特徴として挙げられるのは、以下のとおりです。
「パターフェースが、ストローク軌道に対し常に垂直を保とうとする」
シーモアのSPIトレーニングボードを見ながら具体的な説明を進めてみましょう

中央で左右に伸びる黒い点線は狙う方向を示しており、緑の線で表されているのが理想のストローク軌道です。
理想的なストローク軌道はストレートに近いのですが、身体から離れていくと物理的にやや内側に来るため、ゆるやかなイントゥインを描きます。
この図で線路の枕木のような縦の線、これが理想的なフェース角度の遷移を示しています。
つまり、ゼロトルクパターといわれるパターは、プレーヤーの手によるフェース開閉の動きがない場合(注1)、このボード上のように常に理想的な「軌道に対し直角」を保とうとします。これがゼロトルクパターの特徴であり有効とされる部分です。
シーモアパターのコアテクノロジーである「フェースバランスアットインパクト」も、ライ角でストロークした場合(注2)、「フェースが常に軌道に対し直角」を保とうとするテクノロジーであり、パッティングへの有効性という意味では最近のゼロトルクパターと全く同じ考え方であり同じフェースの動きとなります。
では、上述のとおり「フェースが常に軌道に対し直角」を保てばパット精度が確実にあがるのか?という疑問なのですが、それには必要な条件があり、各種アライメント(ターゲットライン、パター、ボール、身体など)が整っていれば精度は格段に上がる、といえると思います。
最近のゼロトルクパターは、この点が弱いと感じている方も多いと思います。シャフト位置よりもフェースつまり打点がかなり前にある(オンセット)ため、ターゲットに向かって正確にフェースを向けてアドレスする作業やインパクト位置のずれ、インパクトロフトのコントロールなどによるミスもあると聞きます。
シーモアは元来、これらのアライメントを整えることにも重きを置いて特許取得しているパターブランドです。
(赤いドット白い線を用いアドレス、ストロークのアライメントを整える「ライフルスコープテクノロジー」)
上述の 「フェースが常に軌道に対し直角」 を保とうとする 「フェースバランスアットインパクト」に加え、赤いドットと白線(ライフルスコープテクノロジー)を用いることにより(2つをいいとこ取りすることにより)、パッティング精度を本当の意味で最大化する事ができ、それを具現化したのがFGPおよびミニジャイアントシリーズといえます。

【注釈】
(注1)プレーヤーの手によるフェース開閉が無い場合、と仮定しましたが、グリップを握っているため通常は何かし
らの力が加わってねじれ(トルク)が発生しています。
プレーヤーの手によるねじれの動きが大きいと、当然理想の開閉よりも大きいねじれとなり、その逆もしか
りということになります。つまり、開閉の動きが理想に近いプレーヤーは、余計な開閉の動きが加わらない
ゼロトルクパターは有効と考えられますし、そうでない場合は、実際の手によるねじれの動きによっては、
トルクの大きいパターの方が有効である場合も考えられます
(注2)最近新しく出ているいわゆるゼロトルクパターは、ライ角よりさらにヘッドを持ち上げて水平までヘッドを
持ち上げてもフェースの動きがないパターが多いようです。シーモアのフェースバランスアットインパクト
採用モデルはライ角より上にヘッドをもっていくとゼロトルクではなくなります。
しかし、実際そのようにパッティングすることはありませんし、逆にその分大きなオンセットを減らすこ
とができ、結果構えやすく、アドレスが安定します)



















コメント